キース・ロバーツ(Keith Roberts)

キース・ロバーツは1935年生まれ。
デビュー作はファンタジー短編『アニタ』で、これは後にシリーズ化され連作短編集としてまとめられています。
2冊目の長編『パヴァーヌ』では、英国女王エリザベスI世が暗殺され、スペインが英国を占領、世界の西半分をローマ・カトリック教会が支配しているという改変世界を舞台としています。
また短編も得意のようで、120編を越える作品が発表されています。
本国では英国SF賞を4回も受賞するほど、高い評価を得ているSF作家です。
私は『パヴァーヌ』を読んでファンになったのですが、本当にもっと翻訳されてほしい英国作家です。

小説

 The Furies (1966)
 Pavane (1968)   『パヴァーヌ』越智道雄訳 扶桑社(2000)
 Anita (1970)
 The Inner Wheel (1970)
 The Boat of Fate (1971)
 The Chalk Giants (1974)
 Molly Zero (1980)
 Kiteworld (1985)
 Kaeti's Apocalypse (1986)
 The Lordly Ones (1986)
 Grainne (1987)
 The Road to Paradise (1988)
 The Event (1989)

短編集

 Machines and Men (1973)
 The Grain Kings (1976)
 The Passing of the Dragons (1977)
 Winterwood and Other Hauntings (1989)

翻訳短編

「スーザン」"Suzan"(1965) 吉田誠一訳『年間SF傑作選6』創元推理文庫 アリステア・ベヴァン名義 1975
「コランダ」"Coranda"(1967) 黒丸尚訳『ホークスビル収容所』早川文庫SF 1980
「魔法使いアニタ」"Timothy"(1966) 村上実子訳『ウイッチクラフト・リーダー』朝日ソノラマ 1985
『パヴァーヌ』"Pavane"(1968) 越智道雄訳 サンリオSF文庫 1987
「笛吹きの呼び声」"Piper's Wait"(1987) 大森望訳『アザー・エデン』早川文庫SF 1989
『パヴァーヌ』"Pavane"(1968) 越智道雄訳 扶桑社 2000

扶桑社刊『パヴァーヌ』大野万紀解説より抜粋させて頂きました。

解説本?
〈アート・ライブラリー〉というシリーズ画集のうち、「ドガ」と「ブリューゲル」の解説をキース・ロバーツなる人が書いています。
「パヴァーヌ」を読むとその中世的描写の克明さはブリューゲルやボッシュから来ていると思うので、同一人物かも知れません。
・『ドガ』『ブリューゲル』西村書店 
 

リンク

THE WORLDS OF KEITH  ROBERTS

Keith Roberts - Bibliography Summary   (Internet Speculative Fiction DataBase)

『パヴァーヌ』 解説 大野万紀 文書館     (THATTA ONLINE)

頁作成

「羊王国」 羊男 2000.8.15